君たちがくれた夏


大好きだった夏。大好きだった少年たち。今年の少年たちを見てもいないのに、1番だと決めつけるのはおかしいかもしれない。けれど私は、あの夏を永遠にしたい。


2018年夏に書き始めたこのブログ。ずっと公開できなかった。これを公開しちゃったら、本当に終わってしまう気がして。何度も書き直したつぎはぎのブログです。





2018年夏の話。


「明日を駆ける少年たち」

この舞台は私が関西Jr.を好きになって、初めての関西Jr.としての現場でした。8月に入ってからチケットを探して、飛行機を取って、2018年8月8日、初めての松竹座に向かいました。なんば駅14号出口徒歩1分。(この日は台風で飛行機が2時間半遅延して、開演ギリギリに着いたり散々だった)



コンサート会場といえば、ドームかアリーナ。松竹座の入り口を入り、謎にエスカレーターめちゃくちゃ登らされ、1000人。たった1000人しか入らないその会場は、とっても小さく見えました。グッズ売り場も衝撃だった。え、ここで売ってんの…?ここ売店では…?え、なんで3階…?って思った。しかも席に着くまでにさらにエスカレーターをのぼって。全部が新鮮だった。



『関西アイランド』から始まった、2018年の少年たち。ありえんくらいに楽しい夜に星を見つめて遊ぼうや。1年経っても思い出せる、西畑くんの金髪。2年半ぶりに生で見た西畑くんのキラキラと、オーラに私はびっくりした。


少年刑務所内の赤チームと青チームの戦いの話」。私が「少年たち」について知ってることはただそれだけだった。それだけ。何も知らなかった。ついでに関西Jr.についても。何にも知らなかった。



ダイゴがお父さんのお墓の前で泣いてるのを見て、こんな毎日毎日やる舞台で、本物の涙を流してる。ジャニーズJr.が。その衝撃はきっと忘れない。マンネリ化しそうな毎日の舞台、1公演1公演に、彼らが賭けているものの大きさを知りました。

トアを守ろうとするリュウセイの小さな背中が、「トアが死んだのはトア自身のせいや」って、絶対そんなこと1番思ってなさそうなリュウセイの言葉が突き刺さって、私は泣いた。

ダイゴを守ってくれる島の長の、大きな大きな優しさに、松竹座は包まれた。「このちょっと年上のお兄さんは?」からのお遊びの時間がピリッとした空気を柔らかくしてくれた。

普段笑わせる側の康二くん演じる看守長は、めちゃくちゃ怖かった。焦点が合ってない目も、怖かった。初めて康二くんを怖いと思った。

日記役の長尾くんの才能にも気付いたし、ライバルをやったみっちーと恭平の可能性が楽しみになった。

同時にもっと大きな会場で、もっと沢山の人に見てもらいたいと思った。1000人の箱じゃもったいない。好きになったばかりだったけど、漠然とそう思ってた。



あの少年たちは、2度と戻ってこない。2018年の夏だけの。宝物。


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このポスターが公開された時、正直私はまだ顔と名前が一致してない子たちが沢山いた。私の始まりでした。間違いなく。沢山沢山救われた。


たまたま休みがあったから行った。最初は行く気もなかった。でもこの時行動して良かったって、心から思う。きっとこの時行動していなかったらこんなに関西Jr.を好きになることなかったんだろうと思います。あの関西Jr.を見れてよかった。


関西ジャニーズJr.として西畑くんと一緒に松竹座に立つ龍太くんと康二くんを見たのは、私にとってはこれが最初で最後だった。





「少年たち感がない」と言われていましたが、私にはこのポスターがめちゃくちゃ眩しかった。あまりにも眩しかった。



るたこじのためだけに作られた「LET ME GO!」。「前からもう気付いてた このままじゃいけないって 今からやり直せば 行ける場所もあるだろう」。そうだ、間違いなかった。この言葉に間違いはなかった。

だけどどうしてこんなに寂しいんだろう。新しい道に進んだ。不幸じゃない。なのに、とっても寂しくて。大好きなレミゴを、もう2度と、聴けることはないんだと思う。

2019年4月15日、映画「少年たち」のプロモーションで、2人だけの「LET ME GO!」を8ヶ月ぶりに生で見た。たぶん最後だって思いながら見た。2人のための最初で最後の楽曲。もしかしたら今後、他の誰かが歌い継ぐかもしれないけど、きっとこの1曲は沢山の人からの2人へのプレゼントなんだと思う。


『NOT FINALE』で始まるSHOW TIME、『Midnight Devil』、『LET ME GO!』、『SUPER ROCKET』、『Moonlight walker』、『Happy』、『SEE YOU AGAIN』。

「特別なこの景色をずっと忘れないよso long きっといつかまた会えるから今はsee you again」

この歌詞がなにわ男子ができる前の形の4人が真ん中に立つ関西ジャニーズJr.から聴いた、最後のフレーズでした。




『お前たちが愛と呼ぶものなど俺は信用しない。愛があろうとなかろうと人はいずれ死ぬ。』

向井看守長が、捕まる時のセリフです。この時、看守長は捕まったけれど、どこかホッとしたような表情だったように思います。『俺が守ってやっていたんだ!』と叫ぶ看守長。そんな向井看守長が向井康二の最後の関西ジャニーズJr.としての「少年たち」で、このセリフを『向井康二』として聞いていたわけじゃないけど、今思うと、重なるところがあるなぁと思います。明日を駆けたのは、少年たちだけでなく、看守たちも、島の長も、そして看守長も。




あの夏、私は奇跡を見たんだと思う。

あれは、紛れもなく4人の集大成だった。

それぞれが別々の場所で、「島の長」「看守長」「赤チームのリーダー」「青チームのリーダー」として、それぞれがそれぞれのテッペンで輝いた夏だった。

小さな小さな箱の中で、4人ともテッペンだったね。そして飛び出した。



「関西Jr.は良い方向に変わる」

そう言っていなくなった人たちの代わりは、今も、この先もいない。空いた穴を埋めることなんてできない。唯一無二だから。あなたたちがいなくなった後、もし良い方向に変わったんだとしたら、そんな、そんな苦しいことはない。

早く慣れて今を楽しんだほうが勝ちだ。わかってる。良い思い出にして、綺麗な思い出にして。わかってる。


でも綺麗な思い出にして笑うにはあまりにも代償が大きかった。

ユニットで頑張ることを決めた人。1人で頑張ることを決めた人。東京に行くことを決意した人。自分たちのせいで苦しむ人がいるってわかってたけど前に進むしかなかった人。振付師の道を歩んだ人。大学卒業後、新卒で就職することを選んだ人。家庭の事情で辞めざるを得なかった人。受験休みの末戻ってこなかった人。いまだに進退がわからない人。

あまりにもみんなを愛しすぎて、どの決断も正しくてまっすぐで、だからこそ。苦しくて痛かった。私がこの関西Jr.を忘れられないのは、メインが大好きだからだけじゃない。



2人はユニットでデビューを目指せるようになった。1人はデビューが決まった。1人は年間5本の舞台に出演するし主演舞台も決まった。

夢は大きくなった。


けどたまにふと思う。ついこの間まで隣にいる人がデビューするのってどんな気持ちなんだろう。ついこの間まで隣にいた人がユニットで単独ツアーをするのってどんな気持ちなんだろう。ついこの間まで隣にいた人がクリスマスの松竹座で主演舞台をするってどんな気持ちなんだろう。

私にはわからない。


この1年、寂しいことが沢山あったけど、それ以上に嬉しいことも沢山あった。

バラバラになってしまって寂しいけど、康二くんがデビューするのはとっても嬉しいし、なにわ男子が全国ツアーをするのはとっても嬉しいし、龍太くんが主演舞台をするのはとっても嬉しい。

寂しいってことを除いたら、嬉しいことだらけだった。もちろん悔しいこともあったけど。悔しいと思えるようになったことも、嬉しかった。なのに、寂しくてどうしても懐かしいと笑えない。2人で支え合って必死に立つ2人を、違う人の隣で笑う君を、1人で頑張る君を。4人がバラバラになることで、変わったこの世界は、やっぱり4人が回してたんだって思うんだ。



前を向こうとしてるし、なんならもう戻らないことも、4人一緒にいるところが見れないことも、痛いくらいわかってる。戻ってほしいと思っているわけじゃない。今を大切にしなきゃいけないってこともわかってる。


だけど願わくば。

願わくば、こじだいはずっとライバルであってほしいし、康二くんは流星に怒られていてほしいし、龍太くんは康二くんの1番であってほしいし、るただいでふざけあっていてほしいし、Wりゅうは永遠であってほしい。


そして願わくば。

唯一離れなかった大西畑が、同じグループで夢を叶えられますように。



4人がくれた夏の奇跡。関西ジャニーズJr.がくれた夏の奇跡。大好きだった2018年を忘れたくないからこのブログを書いた。


明日を駆ける少年たち。




あの日みた少年たちの夢が叶って、少年たちがずっと幸せに過ごせますように。君たちがくれた夏。その奇跡。忘れないよ。希望に溢れた夏を、ありがとう。