優しさに触れて、叶うはずだった夢を見る

ずっと、羨ましかった。

同じことをしても受け取られ方が違って、君には許されることも西畑くんは許されなくて。結局君に守られて君の評価が上がる。

先輩たちはみんな君の味方をする。君の応援はしたのに、西畑くんたちに「おめでとう」を言ってくれなかった先輩もいた。今もそう。「悔しい」と言ってくれたのは大倉くんだけで、君がしんどい時に君の味方をした先輩たちは、西畑くんたちが心が折れそうな時、西畑くんたちの味方はしてくれなかった。

もちろん積み上げてきたものがあるからだ。わかってる。君だからだ。わかってる。だけど西畑くんにだって積み上げてきたものはある。それでもなにをしたって、君に向けられる愛以上の愛を受け取ったとしても、鋭い刃のような言葉を向けられることが、圧倒的に多かった。そんな中、守ってくれたのは君だった。その優しさに心が引き裂かれそうだった。



私が西畑担だからそう見えたのかもしれない。

だけどずっと羨ましかった。



だからこそ、2人が一緒にいると、強かった。無敵に見えた。心強かった。


けど君といることで西畑くんはきっと、劣等感に打ちのめされてきたと思う。君は君で悔しかったかもしれない。だけど西畑くんは、どんなにやっても追いつけない君に、どんなにやっても敵わない君に、ずっと劣等感があったように見えた。

面白くて優しくて後輩に慕われていて先輩に愛される。甘え上手。君は西畑くんが持っていないものを持ちすぎていた。もしかしたら逆もだったのかもしれないけど。




2018年10月、たまたま選ばれた西畑くんと、たまたま選ばれなかった君。

あの日から別々の未来を歩むことになった。めちゃくちゃ嫌だったし、寂しかった。でも1年経って思うのは、この未来は、2人を苦しめないための、呪縛から解くための選択だったんだなぁと思う。あのまま進んでいたら、西畑くんは劣等感とプレッシャーに押し潰されていたかもしれない。




2019年12月8日、15日。まいジャニ。テーマ「向井康二」。


いつもみたいにそこにいて、いつもみたいに笑ってて。最後の出演から9ヶ月も経ったなんて、信じられなかった。いつも通りだった。



なんで東京に行っちゃったんだって、あの日からずっと思ってて。

だってもしかしたらなにわ男子に後から加入できたかもしれないし、Aぇ!groupに入れていたかもしれないじゃん。なんでSnow Manなんだよってずっとずっとずっと思ってた。今も正直思ってる。康二くんは関西が似合いすぎるから。だって私は康二くんのファンにはなれてもSnow Manのファンにはなれないから。



尊敬している康二くんが来るだけでウルウルしちゃうニシタクも、ツンツンしてるように見えて他の人の話聞いてウルウルしてる風雅ちゃんも、康二くんに怒られてそだったけんてぃーも、大好きな康二くんにラウールとどっちが好きか聞くみっちーも、人前で泣くのが嫌だと言いながら泣き出しちゃうきょへも、プライベートで仲良しなのにサラッと泣きそうに笑う大橋くんも、康二くんのいた場所を守ろうとする丈くんも。

みんなの愛が大きくて温かくて重くて優しくて。こんな場所を手放してしまうの、ほんとにほんとにほんとにもったいないよ。康二くん。君はこんなにも愛されていて、こんなにも温かい仲間がいる。もったいないよ。ねぇ。康二くん。行かないでよ。おめでとうって思ってる。でも、望んでた形じゃない。ごめん。こんなこと思ってごめん。行かないでよ。寂しいじゃん。みんなでせーので行こうよ。なんでよ。康二くん。



「喧嘩したことあったよな?」に知らん顔して「忘れた」って言うりゅっちぇ。いやいやいやってツッコむオタク。雑誌とかでメインで対談してるとこじりゅちぇのケンカはよく話題に出てたので、周りから見たら可愛い兄弟喧嘩に見えてたんだろうけど、たぶんりゅっちぇはずっと本気で怒ってたと思う(笑)「ホンマジーコない💢」って聞かされてた西畑くん。それでも流星は「可愛い」康二くん。「僕も癒やしてください」に素直に「うん」って頷くりゅっちぇ。入所した頃からずっと近くにいた康二くん。いて当たり前だった康二くん。そんな康二くんと離れて頑張った11ヶ月。

入所した時から近くにいて、ずっとそう。「良い関係」と康二くんが言う。りゅっちぇの「嫌い」はきっといつも本気だったのに、それでも。康二くんにとってりゅっちぇは「可愛い」。全部全部愛だよ。対等に接してくれた。おっきな愛だね。あの城ホールの裏での涙は、「寂しい」の涙だったよね。ちゃんとりゅっちぇだって寂しかったと思う。だって「#永久保存版」ってこじだいりゅちぇの写真載せるくらいだもん。

「他の番組で共演できるように頑張ります」じゃなくて、「頑張りましょう」なのは、一緒に頑張ってきた6年があるからだなぁと思った。「メンバー」として、頑張ってきた時間があるからだなぁと思う。「お礼は言えなかった」りゅっちぇ。そんな不器用な可愛い流星のこと、康二くんはきっとちゃんと、全部わかってる。



なにわ男子ができてから距離を感じていた西畑くん。でも複雑な思いを抱えながらなにわ男子の味方をしてくれていた康二くんにちゃんと恩を感じていた西畑くん。きっとそれを感じていたから、あんな風に康二くんの背中を押してあげられたんだと思う。仲良くはなかったって言い合うこじだい、でも1番わかりあえてたんだって。もうそれって仲良くない?(笑)

色んな気持ちを噛み締めて、色んな思い出を背負って、こじだいは終わる。こじだいは終わった。こじだいツートップの関西Jr.は2019年1月4日に終わってたのに、それに気付かないフリをした。そっとフタをして、閉じ込めて、いつかまたあの毎日が戻ってくるんじゃないかって。そんな淡い期待をして。8月、そんな期待ができなくなった。もう戻れない。それでも私は全部なかったことにして、もしかしたらまた康二くんと西畑くんが2人並んで歌う日が来るかもって、そんなことばかりずっと考えてた。康二くんがやっぱり大吾と一緒がいいって、掛け持ちしてくれないかなって何回も思ったし、デビュー康二くんだけ2回すればいいじゃんって何回も思った。




康二くんや龍太くんがいなくなった関西ジャニーズJr.を、必死に守り抜こうとした。みんなで。


そして、京セラドーム3daysまで辿り着いた。







ずっと捕われていた。向井康二は関西Jr.の象徴みたいな人で。どんなに頑張っていたって、何回真ん中に立ったって、敵わないって思ってた。でもたぶんそうじゃなくてさ。


康二くんが思ってた「敵わない」と西畑くんが思ってた「敵わない」。きっとそれがあったからこじだいは強かった。敵わないところも沢山あったけど、敵ってたところも沢山あったんだ。羨ましくて、気付けなかった。

気付けなかったことに気付かせてくれたのは、なかなか好きになれなくて苦しんでいた、西畑くんの大切なメンバーだった。



なにわ男子はいつの間にかグループになって。あっという間にちゃんとグループになってた。たぶんそのスピード感、かなり早かった。きっとなにわ男子を苦しめるものが多すぎて、みんなで守り合わないと立っていられなかった。だからあっという間に強くなった。逆境は人を強くするってほんとだなって思った。


そりゃ、きっと、楽しく、祝われて、みんなが望む形でユニット結成されるのは理想だ。みんなそうがいい。だけど、なにわ男子は違ったから、みんなが受け入れるために受け留めるために、知ろうとした。7人が頑張っているのを見てたから。わかってたから。苦しいけど、私も好きになる努力をした。


1年後、今、想像してなかった未来がある。




丈くんに対して私は、ずっとごめんねって思ってた。可愛い曲キラキラした曲、そうやってキラキラアイドルを演じさせてるんじゃないかって。仲良しの末ちゃんやリチャードはAぇ!groupで、キャラ的にもAぇ!に入りたかったって思ってるんじゃないかなって。

最年長で、1番先輩で、丈くんが相談する相手はきっと末ちゃんやリチャードや今江くん。なにわ男子にはいないと思った。だから後悔してないか、心配だった。ずっと。

でも、仙台サンプラザで見た丈くんは、あまりにも楽しそうに笑っててさ。顔くっしゃくしゃで笑ってたの。あぁ、大丈夫なのかもって。楽しそうじゃん。ちゃんと。


みんなそう。みんななにかを受け入れて受け留めるしかなくて、今立ってる。真っ直ぐ前を向いて。





こじだいりゅちぇが守ってきたまいジャニ。2012年10月から6年半、周りの力を借りながらも、3人で守ってきた。


ちっちゃくて弱くて地味だった。そんな3人が強く輝く過程だと思う。これから先、その道に康二くんはいない。


Kin Kanがいなくなったまいジャニ。




みんなが前に進む。だから私も進んでるフリをした。この気持ちはきっといつか今の彼らの邪魔になるから。いやむしろもうなってるのかもしれない。ごめん。ダメなオタクでごめん。変われないオタクでごめん。4人の「Bring it on」が大好きなんだよ。4人から始まる「関西アイランド」が大好きなんだよ。

4人の時間なんて大して見てなかったクセにね。物わかりの良くないオタクでごめんな。





これは私の大きすぎる夢のまた夢なんだけどさ。



いつか4人で、舞台でも、ドラマでも、映画でも、なんでもいい。なんでもいいから4人で主演をして、4人で主題歌を歌って、また4人で取材を受けて。

そんな未来が来たら、それこそ奇跡だなぁって思うんだ。


進んで欲しかった道。だけどそれは私のエゴだ。4人でいてほしかったのも、康二くんは関西Jr.からデビューしてほしかったのも、龍太くんに歌ってほしいのも。全部全部私のエゴだ。




何度振り返ったってあの日々を忘れることはない。苦しみながらもがきながら戦っていた関西Jr.を。私は絶対忘れない。

でももしかしたらあの毎日が、努力が産んだ奇跡だったのかもしれないなって思う。


頑張ってくれてありがとう。4人がいたから私は関西Jr.を好きになった。関西Jr.を好きになったから人生キラキラして見えた。頑張れた。ありがとう。



今も、過去も、きっとこれからも。ずっとずっとずっと大好き。関西Jr.の優しさが大好き。温かさが大好き。

ずっと仲間やで。